キャッシュマネジメント

キャッシュプーリングの仕組み②

本日はキャッシュプーリングの仕組みの後編になります。前回の記事はキャッシュプールの仕組みや残高計算が中心でしたが、本日の記事では特にキャッシュプールへの入出金について記載します。

海外子会社の財務管理について

この記事は国内外に多くのグループ会社を持つ企業の財務マネージャーを想定していますが、特に海外子会社の資金管理には苦労している事かと思います。

実際、海外子会社の財務管理については、地域統括会社の駐在員や現地の責任者に任せきりにしてしまっていることも多いのではないでしょうか。

地域統括会社の現場では

私も過去海外駐在をしていましたが、経理・財務部門において、本社からの駐在員を派遣するのは、ほとんどが地域統括会社までで、その先の現場には本社からの駐在員がほとんどいませんでした。

現地の会計や資金繰りについては、やはり、現地のスタッフの方が言語、社内ネットワーク、人件費の面でも有利ですので、ほとんどで場合において、現地のスタッフが実務を行なっているかと思います。

国や言語が違い、時差もある中で現地のスタッフとコミュニケーションを行うのは大変で、私も当時の上司だったCFOも現場のことがわからず、財務については現場の責任者にお任せするというスタンスを取ってしまっていました。

幸い現地の責任者が不正等をすることはなく、特段大きな問題はありませんでしたが、今思うととても危険なことでした。

キャッシュプーリングはリスク管理にも貢献

より現場に近い海外の地域統括でさえ、そのような状況だったので、日系企業の日本本社ではもっと管理が難しいのは簡単に想像されます。

本社主導でグローバルの財務管理するには何らかの仕組みが必要で、そのプラットホームとなるのが、グローバルキャッシュプーリングになります。

本日のテーマはキャッシュプールへの入出金の仕組みになりますが、海外子会社が本社にあるキャッシュプールにどのように資金を入金するのか、そこからどのように資金を引き出すのか見ていきましょう。

キャッシュプーリングへの入出金

キャッシュプーリングはグループ間での資金融通を促進させるもので、参加者にとって、入出金のしやすさはキャッシュプールの利便性に繋がります。

キャッシュプーリングでは、参加者の使い勝手を促進するためにフッダーアカウントとオートスイープを設けていることが多く、本日はこれらの機能を含めた入出金の仕組みについて、記事にします。

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https://note.mu/gnz8/n/n65d0c6348b1a